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Silverbullet

Author:Silverbullet
ルエリ鯖主に7ch/モハフは3鯖
名前の由来は「銀の弾丸」で、通称ギンダマン。
勇者とは究極の器用貧乏である。

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モハポ劇場 渓流編 後半(中)
 ベースキャンプから南に向かう坂を降り、数頭のケルビが水のみ場にしている沢を東に向かうと、崖に面した山道に差し掛かった。
「おおー、なかなかの絶景だな」
 眼下には豊かな森とその間を流れる渓流が見え、それがどこまでも広がりを見せている。今日は少し雲が多いのか、日差しは弱かったが、それでも明るく照らされた緑は、胸の中まで涼しい風を吹き込んでくれるかのようだ。
「この先の坂を降ると、河原に行ける。左側の岩山のほうには竹林があって、特産タケノコがたくさん採れる。たまに山菜爺さんも来るらしい。
 アオアシラの餌場になるとしたら、河原だろう。降りるか?」
『タケノコ!』
 ギンダマの解説を聞き、二人は喜び勇んで岩山のほうに走り出した。例の炊き出しで振舞われた山菜炊き込みご飯のタケノコがよほど気に入ったのだろう。ギンダマも置いていかれないように走り出した。
 岩山の崖には年季の入った縄梯子があり、それをギンダマがよじ登ると、そこには既に食べごろな特産タケノコを発見して周囲を軽く掘り、根本に剥ぎ取りナイフを差し込んでいるマリソルがいた。
「早いな……」
「こういうのはな、速さが大事なのだ。大抵、いいものから持っていかれるでな」
 ぐっ、と音がして、見事な特産タケノコが収穫された。
「なかなかのモノだ……。休憩時間があれば、肉焼き機で素焼きにしてもいいかも知れん」
「なあ…… ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
 何故かましあの姿が見えないが、どこか他の場所でタケノコを探しているのだろうと思いつつ、ギンダマは疑問を口にした。無言ながら、こちらをタケノコを抱えたままこちらを見るマリソルに、言葉を続ける。
 しかし、まっすぐ過ぎる視線からは、つい、目をそらした。
「……弓はやめたのか?」
「双剣にしたのは、我なりの決意の表れと思ってもらいたい」
 一陣の風が竹林を吹き抜け、渓流の水音にも似たざわめきを生んだ。
「人類の未来と引き換えにしても、爆弾背負った勇者を爆破するのはゴメンだからな」
「……」
 ああするしかなかった、と言うのは簡単だ。しかし――
「なーんちゃってぴょーん」
「!?」
 マリソルはタケノコをぶんぶん左右に振って、笑った。
「我がそんな繊細に見えているとは意外や意外、いやむしろ勇者が乙女なのか?
 そもそも、モンスターに接近するのは危ないと思って選んだ弓だったが、さほど上達しなかったという事実が我に重くのしかかったのだ。向いてないことを頑張るほど我は人間ができておらんでな。
 それならライトボウガンという選択肢もあるわけだが、ちょっと性に合わない感じがしたから、なんか振り回せばどうにかなりそうな双剣にしたのだ。
 それだけだから、気にすることはない。そのうちしれっと弓に戻っているかも知れん」
「そうか……」
「そうだとも」
 心から安堵の笑みを浮かべるギンダマに、マリソルは白い歯を見せて笑った。そこへ、ましあが首をかしげながら、何かを握りしめてやって来た。
「あ、勇者さま、ちょっとコレ見ていただきたいんですが」
「どれどれ……」
 ギンダマと一緒にマリソルもましあの手に握られたものを覗き込む。それは石ころのように見えるが、正確には、石ころを半分に割り、何かを詰めて、ネンチャク草の粘着素材で接着したものだ。
『こやし玉』
「ですよね!コレこやし玉ですよね!」
 憤懣やるかたない様子で、ましあは握り締めたこやし玉をわなわなと震わせる。
「ましあちーコレどうしたの」
「裏手のほうで山菜組合の爺さんに出会ったのでアイサツしたら、お主はみどころがある、コレをやろう、とか言って渡してきたんです。どんなみどころだよ!
 ……とはいえ、その場で投げ捨てるのも感じ悪いので我慢して持って帰ってきました」

 こやし玉を握り締めたままタケノコを掘ることはできず、ひとまず一行は竹林を後にして、先程の崖に面した山道まで戻り、坂を降って河原に降りてきた。
「なんかポーチに入れるのも癪じゃありません?」
「河で手を洗おうね」
 マリソルがましあを宥めながら歩き、木々の枝の隙間から渓流の澄んだ水が姿を見せ始めたところで、ギンダマが足を止め、背中の太刀へ手を伸ばした。その様子を見て、マリソルは双剣を手にし、ましあはこやし玉を握り締めたままハンマーに手を伸ばそうとしてやめ、とりあえず身を低くした。
「……いる?」
「いる」
 ギンダマの視線の先、青い毛の熊が渓流の流れの中に四足で立ち、じっと水面を見つめていた。アオアシラはファンゴ類と同じ牙獣種に分類されるが、ファンゴ類が毛皮だけなのに対し、より大型の肉食動物から身を守る必要性から、やや黄色がかった甲殻を腕や脚に持っている。その甲殻の小さなものが頬の辺りも覆っており、その顔に厳つさをまとわせていた。
 次の瞬間、鋭い爪が水面を切り裂き、サシミウオが弾き出されて宙を舞った。サシミウオは弾き出されたそのままの格好で河原に落ち、数回、小さく痙攣して、動かなくなった。恐るべき一撃であった。
 そして、間の悪いことに、アオアシラから見て、サシミウオの丁度反対側に、ギンダマの姿が見えたのであった。
 ゆっくりと立ち上がり、ギンダマに向けて威嚇の咆哮。そして突進!
「来たぞ、三方向で囲もう」
 ギンダマは言いながら、河原へ降りて右へ走る。マリソルはそれに応じて左へ。アオアシラの正面に残ったましあは、まだ武器を構えていなかった。ギンダマもマリソルもしまったという表情でましあを見る。
 アオアシラから見れば、ましあは突然の遭遇にパニックになり、棒立ちになった獲物に見えていただろう。――だがそれは甘かった。
「オラァァァァッ」
 ましあは握り締めていたこやし玉を全力でアオアシラに向けて投擲した。空を裂いたこやし玉がアオアシラの鼻先に命中し、中身を周囲に飛び散らせた。主にモンスターのフンを詰め込んで作成するこやし玉の直撃は、鼻の利くアオアシラにとっては落雷に匹敵する衝撃だった。
 突進中にもかかわらず、立ち上がってえびぞりになったアオアシラはバランスを崩して渓流へ仰向けで倒れ、盛大な水しぶきを上げた。苦しそうにうなり声を上げながら、顔についたものを払いのけ、アオアシラは上流にある滝へ向かって逃げ出した。
 滝の向こうは洞窟になっているのか、アオアシラは落下する水の壁の向こうに姿を消してしまった。
「……効果はバツグンだったようだな」
 双剣を納めたマリソルがアオアシラがもがいたあたりに歩み寄って、つぶやいた。澄んだ水で手を洗いながら、ましあはすっきりした表情をしていた。
「胸のつかえが取れました」
 その時、マリソルが足元からきらきらとした何かを拾い上げた。それは牙獣のナミダと呼ばれる謎の結晶体だった。
「おおっ、牙獣のナミダだぞ、さっきのアオアシラが落としたのだろうか」
「そりゃあ、泣きもするだろうけどな」
 苦笑いのギンダマ。そのギンダマに、はっと息を呑んだマリソルが小声で囁いた。
「勇者よ、もしかして我は天啓を得たかも知れん!」
「ましあさんにこやし玉を供給して牙獣のナミダを量産というアイデアはやめたほうがいいぞ、投球先が君に変わる可能性もある」
「ましあちーはそんな子じゃない! 我にはわかる!」
 こそこそと言い合いをする二人に、ましあが声をかけた。
「どうしたんですか? さあ、地の果てまで追い詰めて討伐しますよ!」
『はい』
 計画はなしになった。

狩猟 | 17:45:30 | Trackback(0) | Comments(3)
コメント

なんで我が双剣に鞍替えした理由知ってるざます??
いいじゃん!適当にぶん回してたら当たるしそれでちゃんと3dsのはエンディングまで見られたもん!ヽ(;▽;)ノ
2016-07-28 木 23:13:44 | URL | まりそ [編集]
> まりそる
あれ、理由どこかで話していたような気がするんだけど…
鞍替えは悪いことじゃないよ。やりやすい武器でやりやすい戦いをすることが一番なんだから。事実、エンディングまで行けたんだし。
むしろGJと言えるのではないか。
2016-07-29 金 14:44:00 | URL | Silverbullet [編集]
よかったwww自分で話してたかwwww 一瞬何でバレとるんだとキョドったわwwww
まあしかし原則弓が好きなので、DDONでハンターに馴染めたのはとてもよかった( ˘ω˘)
シーズン2はなんかいまいちあれなので、今後の展開に期待したい…
2016-07-30 土 18:07:29 | URL | まりそ [編集]
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