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Silverbullet

Author:Silverbullet
ルエリ鯖主に7ch/モハフは3鯖
名前の由来は「銀の弾丸」で、通称ギンダマン。
勇者とは究極の器用貧乏である。

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モハポ劇場 遭遇編(下)
「偽者? そんなの名乗らせておけばよい。困るのは本人だ」
「そういうものかなァ」
 ましあが「ご飯おかわりの前に、温泉おかわりです!」と言い残して出掛けたところで、ギンダマは浴場で会った自称ライナスについてマリソルに相談したのだが、マリソルは興味がなさそうだった。焼いたサシミウオの皮を慎重に身からはがしながら、続ける。
「考えても見よ、たとえばの話、勇者ギンダマを詐称したところで何の益がある? ミラボレアス来たんでヨロ! みたいな厄介事が持ち込まれるだけだ。同じように、ライナスを自称などして、覇竜アカムトルムが出たんでヨロ! みたいになるだけだ。
 大概の者はそこで死んで終わりであろう」
「しかし、その偽ライナスはアカム装備を持っていたんだ」
「余計に理屈がわからんではないか。アカムトルムを制する実力があるなら本名を名乗れば良い。逆に偽名など使って功績を挙げたら、ライナスの功績が積みあがるだけで、本人には何も残らない。危険な目に遭う分、損するだけだ」
「……」
 なおも納得していない表情のギンダマに、マリソルは苦笑した。
「それにしても、普段ならこういう理屈を説明するのはそちらだろうに、案外勇者もかわいいところがあるのだな。親友の名を騙られて気分が良くないのはわかるが、ただの同名で、ちょっとのっかっただけかもしれんではないか。いずれにせよ、他人と自身を同一化して、彼自身に得はないのだ。同時に、我らに損もない。
 それよりも、喫緊の課題について考えておくべきだと我は思うな」
「……ジンオウガ、か」
「うむ。勇者が山道でジンオウガに襲われた事実を踏まえると、既にこのあたりは縄張りとして認識されているだろう。放置すれば村人はもちろん、ここを訪れる湯治客にも被害が出るのは時間の問題だ。
 特に湯治客はそもそも治療を必要とする者なわけだから……」
 大型のモンスターに襲われればひとたまりもない、という言葉をマリソルは飲み込んだ。
「どうなるかは想像に難くあるまい」
「まあ、未知のモンスターとは言え、古龍ではないようだし、回復薬用意して物理で殴ればなんとかなるだろ。古龍は概ねどうにもならないモノだけど、これまでの戦いでもワンチャン拾って来たし」
 ギンダマは平然と言ったが、普通であれば病的な楽観主義と思われるのが普通の発言を、マリソルは笑って受け入れた。
「そうだろうそうだろう」
「ごめんくださいまし」
 戸口に立っていたのはユクモ村の村長だった。こころなしか、竜神族の長い耳がやや下がって見える。村長の遠慮がちな雰囲気をマリソルが摘んで捨てるかのように、軽く応じた。
「ちょうど良かった、村長、勇者はジンオウガ撃退を受注する」
「主語が狭いの気になる! 我ら、とかじゃない、普通?」
 すかさずギンダマがつっこむ。
「もちろん我も同行するが、契約の主体を勇者にしておかないと契約金の支払いが発生するでな。あまり細かいことを気にするでない、勇者よ。仲間を信じるのだ」
「もちろん信じてるけどさ、ちょっと気になった。ちょっとね」
「ちょっとであろう」
「うん」
「細かいことは気にするでない」
「そうしよう」
「その調子で報酬の振込先も気にしないでもらえると我としては非常に助かる」
「……」
 黙したギンダマがマリソルの発言を吟味するのに数秒の時間を要した。
「まさか所持金が契約金を下回っ」「あーあー聞こえない!」
 二人のやり取りを中断したのは村長の笑い声だった。普段であれば鈴を転がすような、とでも表現するだろうに、今はこみ上げてくる笑いを抑えることができないという大笑いだった。
「……乙女の懐具合を探ってバラすとは、勇者よ、これ堕落ポイントな」
「ちょ待って」
「よんまんゼニーぐらいで示談にしないこともない」
「それ連続狩猟クエストの4匹ぐらい出るやつでもらえる報酬に匹敵する金額……」
 そこにましあが帰ってきた。
「勇者様堕落ポイントよんまんですか!?」

 村長の笑いが収まるまで、しばらくの時間がかかった。

「あー」
 村長は笑いすぎてまだ呼吸が少し荒い、その横で、ましあが納得していた。
「勇者様のジンオウガ討伐クエスト受注票が貼ってない不具合があることを発見して、大至急修正していただきたいと思ったんですが、仕様でしたか」
「いや、ましあちー、不具合なのだ」
「やっぱり不具合でしたか」
「不具合なのかな……」
 疑問を呈するギンダマだが、マリソルは取り合わず、続けた。
「しかし、明日の朝にはこの不具合は修正される」
 この言葉に、ましあは無言のまま握りこぶしから親指をグッと立てて見せた。
「みなさん…… ありがとうございます。
 しかし、なおのこと、知っておいていただかねばなりません。かつてのユクモ村に何が起きたのか…… お話します」
 村長から憂いが消え、村の指導者として人事を尽くす決然とした雰囲気が取って代わっていた。

狩猟 | 19:49:41 | Trackback(0) | Comments(2)
コメント
続きキテター∑(゚Д゚)ちょっと目を離した隙にww
これまだ全体の三割くらいの進行度みたいな感じするんだけど実際どうなん
2017-04-12 水 20:50:08 | URL | まりそる [編集]
> まりそる
今回のはちょっと進行見えない感あるが、このあとジンオウガ戦、裏筋の大臣関係、ジエン=モーラン戦、裏筋クライマックス、ユクモに戻ってラストバトルで終わる感じかな。
今までが開幕、ドスファンゴ戦、アオアシラ戦、裏筋、なので、たしかに三割って見当は非常に高精度と言えるな。すげえwww

前回のあらすじだと、開幕、アオキノコ、裏筋、フルフル亜種、ブルファンゴフェイクの男、ヒプノック(エスピナス)、裏筋賢者偏、ヒプノック希少種、砦防衛戦、ドンドルマ防衛老山龍戦、でおわりなので、今回はジエン=モーラン分、戦闘シーンが多いかも知れないが、おそらくその部分は前回の砦防衛戦のシーンにあたるので、分量としては同じぐらいになるんじゃないかな、という目論見。
ただ、裏筋の大臣関係の書き込みが少ないまま来てしまったので、ちょっと補足したい気持ちもあるんだが、できるかどうか…

もうしばらくお付き合いいただきたい。
2017-04-14 金 11:10:35 | URL | Silverbullet [編集]
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