FC2ブログ
 
■勇者紹介

Silverbullet

Author:Silverbullet
ルエリ鯖主に7ch/モハフは3鯖
名前の由来は「銀の弾丸」で、通称ギンダマン。
勇者とは究極の器用貧乏である。

■勇者指数

■勇者記事
■こめんつ
■勇者分類
■みなさま
■月別勇者

■勇者検索

■RSSフィード
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | --:--:--
モハポ劇場 事情編(上)
 現在は渓流地域として、ユクモ村の住人が生活に必要な資材を採取する主な場所となっているが、かつては、ここに都市を建設しようとした人々がいた。人類はほかの生物との熾烈な生存競争を潜り抜け、その生存圏を着々と広げているが、それは都市の発展とともに各地へ旅立つ開拓団の存在を抜きに語ることはできない。
 開拓団は生活に便利な地形を見つけると、そこに開拓村を建設する。開拓団の指導者は通常竜人族が務め、そのまま村長となる。開拓村建設と共に、その報告がハンターズギルドに届けられ、村にはハンターや武器職人などが派遣される。
 ハンターは村周辺の探索や大型モンスターの狩猟を行い、武器職人はその素材を利用して武具を鍛え、残りの素材は村の拡大や交易路の維持のための資金になったりもするし、より直接的に村人の食料になることも多い。特に豊かな自然に育まれる草食竜の肉は、食用に飼育された家畜よりも味では劣るが、栄養の面では劣るところがない、貴重な蛋白源なのである。
 村に派遣されるのがほとんど場合新人のハンターであることは、まず草食竜を狩り、竜骨などで武具を揃えることとそういった食肉が手に入る一石二鳥の意味がある。

 その開拓団が、現在は渓流のベースキャンプになっている場所にたどり着き、野営を始めたのは約二百年前のことだった。次の日にはベースキャンプのそばに勢い良く湧き出る清水が滝のごとくなっている場所が見つかった。その水の流れる先には、南に向けて開けながら、三方を岩山に囲まれた土地があり、そこを居住区画することが決まった。
 その後の調査で、居住区画の南には広大な湖が、東には深い森と渓流が、その北には後に霊峰と称される山々を望む小さな広場があることがわかった。
 開拓団はこの小さな広場に、山々を祀る社を建設し、村の安全と発展を祈願した。広大な湖は港を建設して交易路になることが期待され、深い森は開墾して農場にすれば豊かな水と肥沃な大地の恵みを村人にもたらすだろうと思われた。
 さらに、湧き水の東に近辺を一望できる高台が見つかり、将来はハンターズギルドの集会場とするにふさわしい場所と考えられた。近くには竹林に住むアイルー族の住処が見つかり、ここは彼らの場所として保護されることとなったが、社につながる吊り橋の建設はアイルー族の了承と協力を得て行われた。彼らにとっても谷の向こう側へ行けるようになることは大きな利益であったのだろう。
 社の近くには鍾乳洞が見つかり、数万年の時を経て大地に穿たれた巨大な空洞は、いずれ村が発展して都市となった時、貯蔵庫や万が一の避難場所となるだろうと思われた。

 平和で希望に満ちた時が過ぎた。。

「そして…… 秋の初め頃、ドスファンゴやアオアシラの出現が増えて、彼らが不吉な予感を胸に宿すよりも早く、ジンオウガは現れたのです」
 村長はそこで言葉を切った。
「ドスファンゴやアオアシラの出現が増えて……」
「今の状況に似てるような……」
 マリソルとましあが顔を見合わせる。
「ジンオウガは…… それほど強力なモンスターなのですか」
 ギンダマが尋ねる。古龍相手でもワンチャン拾ってきた、という発言とは正反対だが、村長の語るように、渓流の開拓団がジンオウガに全滅させられたとしたら、これから挑む相手はすさまじい力を秘めていることになる。
「わかりませんの」
 村長は首を横に振って応えた。
「ジンオウガの出現は、確かに渓流の開拓団に大きな被害を与えました。しかし、同時に、新種のモンスターの発見ということで、王国書誌隊の応援も駆けつけたと聞きます。ほどなくしてジンオウガの生態や弱点などが明らかになり、ハンターが派遣されるだろうと誰もが考えていたことでしょう。
 ところが、その調査活動中、とてつもなく強力な嵐が渓流に吹き荒れ、開拓団は一夜にして全滅したのです。王国書誌隊もわずかな生き残りを除いてほぼ全滅し、渓流から撤退しました。
 こうして、ジンオウガの調査は中断され、渓流の開拓も頓挫、今に至りますのよ」
 小さく溜息をつき、村長は湯飲みのお茶を口にした。
「……勇者よ、ジンオウガが嵐を呼んだと考えられるか?」
「いや」
 マリソルの問いかけに、ギンダマはすぐに応じた。
「嵐や大風のような自然現象は、いかにモンスターが強力な能力を持っていたとしても、必要なエネルギーの桁が違う。通常は鋼龍と呼ばれるクシャルダオラに風翔龍という別名があるが、これは『天候を自在に操る能力がある』とされるからだ。
 実際、クシャルダオラと遭遇する時には視界がほとんど奪われるほどの豪雨や吹雪に見舞われると言われているが、その反面、実はその能力の有効範囲はせいぜい数十メートルほどだ、とも言われている。
 ドンドルマの最終防衛ラインでクシャルダオラを撃退した時の記録によると、撃龍槍のあたりが視界数メートルの豪雨になっていた時、エリア1のあたりは小雨程度だったという証言があるらしい。
 それを考えると、ジンオウガやクシャルダオラの能力を疑うよりは、本当に何百年に一度かの大変な嵐が渓流を襲ったと考えるほうが妥当だと思う」
「もしかしてですけど」
 ましあが珍しく遠慮がちに口を開いた。
「ジンオウガが渓流に出現して…… また嵐が来るということはありませんか?
 もしそうなら、しばらく渓流に行くのはやめにして、嵐に備えるだけでいいということになりませんかね? 嵐が去った後、ユクモ村ができて、今までジンオウガも現れなかったわけですから」
「あー…… 確かにな…… 嵐の進路がユクモ村を外れていれば、だが」
 マリソルが同意する。
「そうですわね。ユクモ村を建設する時、渓流の開拓団が全滅した嵐の影響を詳細に調べ、その範囲から外れたところを選びましたから、比較的安全かと思います」
「じゃあ、そうしましょう」
 村長の言葉に、ギンダマも頷いた。
「ユクモ村は大雨と暴風に備えるようにしてください」
 ふと、マリソルはギンダマの顔を横目で見た。ましあの言う安全策に彼が乗るのは意外だったのだ。もしかして、どう見ても危険に自ら飛び込んで行っているようにしか見えないと言ったのを気にしてのことか――
「それはそれとして、ジンオウガの狩猟には明日出発します」
「――と、思ったがそんなことはなかったぁぁぁ」
 考えていたことの後半を口に出しながら、マリソルが頭を抱える。れなはであれば真の勇者云々言うところであるが、
「勇者様?人の話?聞いて?危険が?危ない?」
 ましあが強めに異議を唱えるも、ギンダマは動じなかった。
「ちゃんと話は聞いてましたよ。村長の言うように、前回、ジンオウガが出現してから嵐が来るまで、かなりの時間経過があったわけです。王国書誌隊の応援が来たという話だが、どんなに早くてもひと月以上かかるでしょう。
 だとすればやはり嵐とジンオウガは無関係と考えるべきだけど、もし、ジンオウガが嵐を呼んだとする仮説が正しい場合、ジンオウガを討伐することで嵐を未然に防ぐことができる。エネルギーの桁が違うという話をしたが、エネルギーを蓄積する能力を持っていると仮定したら、可能性はなくはない、と、思う。
 だとすると、蓄積が終わる前に倒すことが重要となります。つまり?」
「出発は早いほうが良い」
「明日は早そうですね?」

狩猟 | 20:19:31 | Trackback(0) | Comments(0)
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。