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■勇者紹介

Silverbullet

Author:Silverbullet
ルエリ鯖主に7ch/モハフは3鯖
名前の由来は「銀の弾丸」で、通称ギンダマン。
勇者とは究極の器用貧乏である。

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確かな満足
 ――これまでのあらすじ

 某組織より勇者組合による魔王封印計画(呪文書288枚)のために腰を低くして招聘した賢者たちは「人が足りない」「時間が足りない」「間に合わない」の呪文を連発し、勇者組合の幹部連中を混乱させていた。
 魔王封印は勇者組合の至上命題。これを失敗させるわけにはいかないが、賢者たちの言い分に納得のいかない上層部は決断をすることができなかった。
 しかし、何もせぬわけにはいかず、勇者ギンダマを賢者たちの指揮下に投入した。勇者に与えられた命題は魔王封印のために賢者たちをサポートすることだったが、賢者たち(押付さんと上役さん)の「とっととギンダジェノサイドでも喰らって撤退を余儀なくされ(た振りをして)某組織に帰り、勇者組合の低能どもには我々の仕事は理解できないと報告すればテラ楽勝www」という遅滞戦術に引きずり込まれ、消耗戦を強いられることになった。
 必殺のギンダジェノサイドが賢者たちを利するだけだと理解するも、技を封じられた勇者ギンダマはいかに戦うのか……!?

 第20話「焚け、反撃の狼煙」

 荒涼とした勇者組合の事務所。二人の男が対峙している。

勇者「お久しぶりです、押付さん。6連休は楽しかったですか?
押付「それなりにね。しかし、ギンダさんは勘違いをされているようだ。
勇者「?
押付「私は先週、金曜日もお休みを頂いたのでね。7連休だったんですよ。
勇者「……外道め。
押付「ククク……週休5日制は勘弁してくれと、あなたは言った。
   しかし6日がダメとは言わなかった。気に入らないかね?
   気に入らなければ、お得意のギンダジェノサイドでもするかね?
勇者「挑発のつもりか? へたくそめ。あなたには進捗会議に出席してもらう。
押付「進捗会議……だと……? 上役だけではなく?
勇者「そうだ。あなた……いや、きさまには、とっておきを喰らわせてやる。
   ……ギンダジャッジメント、を。
押付「!?

 ――進捗会議

国王「本日は魔王封印計画の進捗について聞かせてもらえるはずだったな?
元老「賢者さま、つまり上役さんと押付さんの支援にギンダマを投入しました。
   本日はギンダマよりご報告をいたします。
   よろしいな、ギンダマ。
勇者「はい。資料はお手元に。
   簡潔に申し上げますと、魔王封印のために、呪文書は4つの段階を踏んで
   設置し、結界を作る必要があります。
   第一段階は92%、第二段階は80%の進捗です。

 ざわめく一同

国王「ぶっちゃけ魔王復活には間に合いそうではないか?
元老「左様でございますな。
   しかし……ギンダマ、なぜ第三段階、第四段階のご報告をせぬ?
勇者「……第三段階は、進捗0%にございますれば。
元老「なぜ第三段階に進まぬ?
勇者「その要因は、上役さんが良くご存知ですので、そちらに。
上役「……。
元老「上役どの、どういうことですかな。
上役「……第三段階は、第二段階で呪文書より生成された石版の内容を確認し、
   修正する段階ですが、……修正のために必要な情報が足りませぬため……
元老「今更、言い訳は無用に願いたい。情報が必要ならば手に入れるか、
   手にいれる方法を考えるのがあなたの役目であったはず。如何か?
上役「……それは……その。
国王「話しにくければよい。勇者よ、構わぬから、第三段階に進まぬ理由を述べよ。
勇者「修正に必要な情報は全て押付さんが握っており、彼が年度末ゴールデンウィークを
   満喫していたからです。それも2回ほど。
   さらに申し上げれば、そもそもこの情報が第一段階の時点で存在すれば、
   第三段階の予定作業は激減していたはずなのです。
押付「……!!
国王「押付どの、年度末ゴールデンウィークは、今更とやかくは言わぬ。
   なぜ情報を出してくださらぬ?
押付「……それは……1万行以上の情報から必要なものを抜き出したり……。
   非常に手間のかかる作業でありますれば……。
元老「たわけが! この一ヶ月、ギンダマが288の呪文書における魔術要素12万から
   様々な問題解決をしてきたこと、知らぬとは言わせぬぞ!
   しかも生成された石版の精度については試験も保証も不能と申していたのに、
   ギンダマを投入した途端、どうだ、勇者が試験と修正のメドをつけた。
   にもかかわらず、この期に及んで、第一段階で存在すればなお良しという情報を、
   今現在、全く出せぬという話が通ると思ってか!
押付「……。
元老「それとも何か、そもそも第三段階の予定がなかったということは、きさまら、
   はじめから魔王封印を失敗させるつもりだったのだな!?
上役「いや、それは……。
元老「第三段階なしで魔王封印が成功するなどと、今、誰が信じる!?
上役「……。
押付「……。
国王「元老、落ち着くのじゃ。
   ……勇者よ、ご苦労。下がって良い。
勇者「はっ。

 退出する勇者。二人の賢者――さしもの勇者も、今では「自称」と頭に修飾語をつけることにしていたが――には視線もやらなかった。

国王「ところで、先月、ギンダマを投入することに決めた時のことだが、――

 上役がどのような人員を要求していたか、勇者は元老から聞いていた。彼らは5人を追加で要求していたらしい。それでも間に合うかどうか怪しい、と。
 彼の要求した人員、提供された人員(勇者だ)、それによってもたらされた予想と結果のあまりにもかけ離れた差異に、彼はどんな言い訳をするのだろうか。
 おそらく、後ほど元老に訊けば教えてくれるだろう。ギンダマは大きく背伸びをした。
 勇者の敵を包囲殲滅する「ギンダジャッジメント」は発動し、これからじわじわと効果を拡大しながら賢者たちを蝕むだろう。勇者が使用するには少々陰湿ということでほぼ禁じ手扱いだった儀式魔法だ。
 発動には苦労したが、苦労した甲斐はあった。

 ――数時間後

元老「ご苦労。来週アタマに情報を出すと約束させた。引き続き頼む。
勇者「はい。……ところで、要求と結果のギャップについてはどのように?
元老「ん? ああ……つまらない理由だったよ。
   『標準的な賢者組合の人員よりも勇者が5倍優秀だったのでは』だ、そうだ。
勇者「んなわきゃーないwww
元老「5倍活躍したということで良いではないか。
勇者「八面六臂とまではいかず、恐縮です。
元老「こやつめ、誰が上手い事を言えとwww
勇者「wwwwww
元老「さっきの発言も含めて、賢者組合に報告する。
   あなたのところの賢者は5人でようやく勇者1人ぶんって本当ですか、と。
勇者「ちょwww

 ちょっとスッキリしたので、以上、ぼやかしつつご報告。
 今夜は早く帰れそうです。ただ、来週アタマに情報が出てくるなんてことを信じるほど、勇者は甘くないぜ。

日常 | 15:36:18 | Trackback(0) | Comments(3)
コメント
イラットするなぁ。

上役及び押付がレイオフ☆いや首にならないと俺が夜も眠れないわ。
2009-03-27 金 15:52:45 | URL | ちっぷ [編集]
まあ今日から来週頭までの正味三日でその1万行とやらを全部洗えるんだったら、確かに年度末GWも余裕で楽しめるわな。
で、出せなかったときはどうなるんですか?(キラキラした目で)

一行洗うのに何分かかるか知らんが、まあ二分くらいと見積もった場合、九時五時の八時間勤務(うち一時間昼休憩)としても420分あって、トイレだのなんだのに立ったりちょっと一息入れたりする時間を抜いて400分とすれば、一日200行は洗えるわけだ。
とすると一万行といっても二ヵ月半ほどあればいけるわけですな。
もし一行を10秒くらいでさらっと読んで判断できるようなものならば、一日2000行強、それこそ毎日定時で帰ってても年度末GW一回分で片付くというわけですかな。
その場合週の労働時間は35時間なので、あら何だ一日半でいけるんじゃん?
GWでリフレッシュされた賢者の真価を今こそ見せていただければよろしいんじゃありませんこと?
2009-03-27 金 20:13:48 | URL | まりそーにゃ [編集]
> おふたかた
押付さんは強制送還が進捗会議のあった日の夕刻に決定しました。
ストレス的なもので体調を崩し、業務に耐えられないと判断されたためです。
ほかにもいろいろゴタゴタがありましたが、とりあえずここから先は上役さんへギンダ重箱の隅つつきをチクチクかまして行こうと思う次第です。
2009-03-30 月 09:12:27 | URL | Silverbullet [編集]
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